目次
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1. 採用面接にはスタッフも参加させよう!
採用面接に経営者や院長、歯科医師だけでなく、チーフの歯科衛生士、歯科助手、受付など、スタッフが参加する医院が増えています。
より良い人材を獲得するために、工夫している努力の結果を教えますよ!
2. 違う立場から面接した方が公平!
採用広告の費用はバカになりません。経営者、院長なら費用をかけた分だけ、いい人を採用したいはず。
仕事ができて患者さんにも好かれる人を誰もが求めていますよね。
でも、院長だけで採用を判断するのは意外に大変なことですね。
歯科医師は最近女性も増えているとはいえ院長の多くは男性のため、面接の視線はどうしても女性が見るのとは当然違ってきます。
重要なのは院長とスタッフとの立場の違いで見る目も当然違っており、院長にも人の好き嫌いがありますよね。
ここで、スタッフの公平で実直な意見が聞きたいというのが院長の本音です
直接の上司となる歯科衛生士や歯科助手などに、良いチームワークで働ける人かどうかの見極めが必要なんです。
3. 妥協しないスタッフ目線が大切
今、どこの地域でも歯科衛生士は引く手あまたで、採用はとても厳しい状況です。
また有効求人倍率の上昇で人不足で歯科助手も難しい状況になってきています。
こんな時に、スタッフには「やっと面接に来てくれた人に、余計な口出しして大丈夫?」と感じてしまったり、「責任重すぎ!」とストレスや引け目を感じる人がいるかもしれませんね。
でも、院長はスタッフに採用の協力としてほしいと願っています。
院長だけだと、どうしても偏りが出てしまうからです。
高額な採用広告を投資して、やっと一人しか面接にこぎつけないと、多少問題ありそうでも、明日からの仕事のことを考えて、つい妥協してしまいます。
ここで、スタッフの公正で客観的な意見で妥協を正してもらうことができます。
院長も完ぺきではないので、一致団結で協力してサポートをしてあげてください。
4. 面接前に必要な「優先順位」付
- 基準は医院によって多種多様で全ての歯科医院に適応する採用基準はありません
- 医院の理念、考え方との共感できること
- スキルアップ対する向上心とモチベーション
- 円滑な人間関係作りと協調性
- 医療業務に対する価値観
- 接遇マナーや人柄の良さなど基準点は広くなります
- 決め手は、その医院の規模や状態、教育システムの充実度、医院としての目標と特色、地域性などによって違ってきます。
4-1. 医院の規模、環境で採用基準も違うんだ
- 人を教育していく余裕、システムが構築されているかどうかで基準も変わります
- 大規模で将来的展開で歯科衛生士を確保を考えている医療法人と、人材不足で予約を消化できない医院では採用基準も違ってきます。
- 前者は人材を育成させていく環境があるため、スキルは最重要ではないでしょう、しかし後者は焦りもありそうはいかないでしょう。
- スキルアップの教育環境、システムが整っているかどうかでスキルの重要度も変わります。
- 一般歯科の歯科衛生士業務か、それとも訪問やデンタルエステなどの新規事業への人材補充での採用かで、その業務に理解と新規制が高いことが基準となってきます。
- 歯科医院で働くスタッフの雰囲気がアットホームでそれを支持してくれる患者さんが多い場合、この雰囲気に合っているかどうかが高い基準となります。
4-2. ここが肝心!面接の準備方法
- 面接前に何を採用基準にするのかを院長とスタッフ間での十分なミーティングが必要です。
- 基準無しでは自分の好き嫌いの好みや第一印象、直観だけで人を選んでしまいます。
- 採用基準は沢山ありますが、大切なのは採用の目的と適材者を明確にして、採用の基準と優先順位を明記していきましょう。
- スタッフからの希望やリクエストを明確に伝えて、採用基準にしっかり加えてもらいましょう。
4-3. 話しておきたい、面接準備の内容は?
- 採用する目的を明確にする
- どんな人がほしいか?
- 判断基準のどんなものにするか
- 採用の優先順位をつける
院内での採用の方向性と考え方を院長とスタッフとではっきりとさせましょう。
5. 面接の大切なポイント「面接後」の工夫がポイント!
院内での採用打ち合わせを完了したら、いよいよ面接です。
ここがポイントですが、面接だけして帰してしまうのは、勿体ないということです。
面接後のちょっとした工夫と声掛けで、面接では見えなかった事を、より多く知ったり理解することができます。
普通の面接の質問事項で、相手の本音と本心、その人の地を知ることはほとんどできませんよね。
それは、誰でもいつもとは違う話し方や作った自分で望んでくるからです。
そんな相手からその人の「本性」いかに知るかがポイントです。
5-1. いきなり本音を出してしまう人はちょっとヤバい!
初対面の面接の場は誰しも緊張し、本音どころか考えていた答えまでうまく言えない人の方が多いです。
こんな面接の場所で、いきなり本音をすぐに出す人が社会人として問題があるでしょう。
それは、公私混同や建前と本音を使い分けできないという欠点、マイナス要因にもつながります
よって、最初から尊敬語、丁寧語を使用しないでラフにいつも友達に話すような対応には、検討から外したほうが良いでしょう。
5-2. 思い切って面接以外の場所設定しましょう
一般的な面接、質問事項だけで、しかも短時間で人を評価することはとても難しいことです。
相手も、大切な面接に備え傾向と対策くらいはしっかりしてきているものです。
それと、面接では聞いてはいけない質問がとても多くあります。
5-3. 面接官が聞いてはいけないこと!
職業安定法で募集の際に原則として収集してはいけない個人情報が規定されています。
本人に責任がない事項 | 本人自由であるべき事項 |
宗教の関すること
実家の宗教は? 支持政党に関すること 家族の支持政党は? 思想及び信条 人生観性格信条、購買新聞、愛読書など 労働組合に加入状況 労組、学生運動、消費者運動など 職業安定法違反は、6か月以下の懲役または30万以下の罰金が科せられます。 |
本籍、出生地
戸籍や住民票を出させるのもNG、血液型も! 家族に関すること 家族の職業、収入、資産、地位、学歴など 住宅状況に関すること 一人暮らしかどうか?自分の部屋はあるか、家の近くの目印は? 家庭、生活環境に関すること 家族構成、保護者との名前の違い、自宅からの通勤かどうか、彼氏はいるの?出産予定は?結婚や出産しても働きますか?など |
5-4. 気軽な会話ができるコミュニケーションの場を作ろう!
家族との関係を聞くと、その人がそんな人間関係を作ってきたかがよくわかります。
家族と仲がいい人は周囲ともよい人間関係を作ることができ、協調性が高い人が多いです。
家族との関係が悪い人は、二面性や周囲との人間関係作りが苦手な人が多い傾向があります。
両親の職業やどんな仕事をしているか聞くことで、家族内でのコミュニケーションレベルが分かります。
いきなり社会に出ても家族間のコミュニケーションがきちんととれている人は、幅広い世代と円滑にコミュニケーションをとれる人が多いです。
しかし!家族の質問は面接では禁じられていますが、面接終了後の世間話のコミュニケーションまで禁止されていません。
5-5. 世間話の良い仕方・身になる質問集
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5-6. 面接は以上です!と、区切りをつけてから
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6. 口癖の悪い人には注意!
- せっかく会話に乗ってきた中で、いいことばかりでなく、その人の良くない所も同時に見えてきます、例えば、、、
- 以前勤めていた医院、院長やスタッフの悪口や批判を簡単に口にする人。
- 悪いことは、すぐに周りや環境、他人のせいにする人(退職理由など)
- 自分に全く自信のない人
- マイナス思考の会話になりがちな人
- こんな人は定着は難しく、採用後に
トラブルになるケースが多いので注意してくださいね。何でもすぐ人のせいにしたがる人は、問題が起こっても自力で乗り越えようとはしない人です。
まとめ
相手を知る事は一般的な面接だけでは難しいことを知りましょう。
面接は院長・スタッフ皆で考えた、採用基準と優先順位を事前にしっかりと組み立てましょう。
院長のみの面接からスタッフ同席にして、スタッフ自身の責任感と成長も考えて採用業務に当たりましょう。
面接時から参加し、歯科衛生士や歯科助手が人を見る目を養い、長く一緒に働けるのはどんな人なのかの、人となりを観察し、新人を指導する立場から人の見方を養うことで、スタッフの面接レベルも成長に伴い向上し、いい人を採用する活動にきっとつながることでしょう。