インプラントをすると歯周病にならない?なりやすい?

歯を失くす原因ナンバー1とも言われている歯周病。インプラントって、歯周病とは関係ないと思っていたんだけど、調べていくと歯周病になるっていう声もあるし、ならないっていう声もあるし…一体どっちが本当なのか分からないという人も多いはずです。

そこで、インプラントをすると歯周病にならないのか、それともなりやすいのかを含め、インプラントと歯周病の関係性について詳しくお話していきたいと思います。

①そもそも、歯周病って何?

 

冒頭でもお話しましたが、歯を失くす原因の一つに歯周病があります。抜歯すると聞くと、多くの人が虫歯で歯が無くなるのを想像しますが、歯が無くなる原因ナンバーワンは歯周病です。

その歯周病ですが、いったいどんな病気なのかというと、細菌感染によって引き起こされる炎症性疾患のことを言います。歯と歯肉の境目にプラークが溜まっていくと細菌が停滞してしまい、歯肉が赤くなったり腫れてしまいます。

この時、痛みがあれば気づきやすいのですが、ほとんどの場合痛みがないため気が付いた時には歯周病になっていた…なんてことが多いんです。そして、軽度の歯周病ならプラークコントロールをし、歯石を除去していく事で大半が改善されるのですが、これが中度、重度になっていくと治療もどんどん大変になっていきます。

そして、このまま歯周病を放っておくと、歯を支える骨が溶けだし、歯がぐらつき始め、最後は抜歯をしないといけなくなってしまいます。

この歯周病の原因ですが、口の中には3000~5000個の細菌が常在していて、普段は何もしないのですが、歯磨きを十分に行っていなかったリ、砂糖を摂取しすぎてしまうとプラークを作り出してしまいます。

このプラーク(歯石)の中には10億個の細菌が住みついていると言われていて、この細菌が原因で歯周病を引き起こすと言われているのです。したがって、このプラークを取り除くことで、歯周病治療の90%は終わったと言えるのです。

また、歯周病を進行させる原因は他にもあります。
どんな原因があるのかというと

・歯ぎしり
・食いしばり
・かみ合わせの問題
・食習慣
・喫煙
・ストレス
・全身疾患(糖尿病や骨粗鬆症など)

が挙げられます。歯周病が気になる人は当てはまらないかどうかチェックしてみて下さい。

次に歯周病の基本的な治療について少しお話しておきたいと思います。

先ほども少し触れましたが歯周病治療の90%はプラークコントロールです。
プラークコントロールとは歯磨きやフロスを使って歯石が付かないようにしていくことです。プラークは毎日、口の中で発生するので毎日口の中を掃除する必要があります。

プラークコントロールをきちんと行えば、歯茎からの出血は激減し、歯茎の腫れや口臭が治まり、歯茎が引き締まってきます。そうすることで歯周ポケットが浅くなってき始め、プラークが溜まりやすくなるのを改善することができるのです。

そして、スケーリングを行います。スケーリングとは、歯石を除去していくことです。歯石はプラークと唾液によって作られるため、歯石の中には最近がたくさんあります。ですので、歯石ごと除去してしまわないと細菌をとることはできません。

この歯石を除去する方法ですが、主に超音波の振動を与えて取っていきます。また、歯茎の中にできた歯石を取り除く場合はディープスケーリングと呼ばれる歯石除去を行っていきます。ディープスケーリングを行うことで歯の表面はツルツルになり、歯周ポケットに溜まっていた歯石を除去することができます。

以上が、歯周病治療の基本的な治療方法です。重度になってくると、外科的治療を行う必要が出てくるため、そうなる前に歯周病の進行を食い止めておくようにしましょう。

②インプラントと歯周病の関係について

 

さて、歯周病が進行してしまうと最終的には抜歯しなくてはいけなくなることはお分かり頂けたと思います。そこで抜歯後の処置として選択肢に出てくるのがインプラントだと思います。

では歯周病が原因で抜歯することになった場合、インプラント治療は行うことができるのでしょうか。結論から先に申し上げますと、インプラントはできます。ただし、歯周病になっている状態のままインプラント治療を行うことはリスクが大きくできません。まずは、インプラント治療を行う前に歯周病を治すことが先決になってきます。

もし、インプラントをしたくても残っている歯が歯周病の場合、お口の中はどんな状況になっているのでしょうか。まず、初めに考えられるのはお口の中に最近がいっぱいいることです。歯周病の原因はプラークだとお話しましたがプラークの中にはたくさんの細菌がいます。これを放置しておくと歯が動き出し、最終的に抜けてしまいます。

そして、歯を支える骨が溶けているため、インプラントを埋め込む骨が薄い可能性が大きいです。この状態でインプラント治療を行ってしまうと、噛み合わせに問題が出てしまったり、歯に物が詰まりやすく、審美的にも良くありません。結果的にはインプラントを除去しなければならないなんてことにもなりかねません。

それから、歯周病が進行しているとかみ合わせがずれていることが多いです。その場合、まずは嚙み合わせを正しくすることが必要です。

以上、インプラント治療を行う時にもし、歯周病になっていたらまずは歯周病を治すことが大事になってきます。

③インプラントをすると歯周病にならないのか?

 

それでは最後にいよいよ本題です。インプラントをすると歯周病になるのか、ならないのか、どちらなんでしょう。その答えですが、インプラントをしたからといって歯周病にならないわけではありません。歯周病になるのは天然の自分の歯だけでなくインプラントをしている歯も注意が必要になってきます。

インプラントをすると歯周病にならないとかいう声もありましたが、そんなことはありません。むしろ、インプラントの歯周病が存在するんです。それがインプラント周囲炎です。

インプラントが虫歯になることはありませんが、インプラントを支えているのは自分の歯茎と骨ですよね。もし、歯磨きが上手くできていなくて磨き残しなどがあると、インプラントの根元にプラークが溜まってしまい、進行してしまうと、天然歯と同じように骨が溶けて歯が抜け落ちてしまうんです。

インプラント周囲炎の原因は主にメンテナンス不足と言われています。インプラント治療後のメンテナンスさえしっかり行っておけばインプラント周囲炎はほぼ防ぐことができるでしょう。

それでは、インプラント周囲炎を予防する方法について説明しておきたいと思います。

・セルフケアをきちんと行う
インプラント周囲炎の原因は、プラークの中の細菌です。したがって、プラークが作られないようにしっかりプラークコントロールをしていく必要があります。そのプラークを落とす方法と言えば正しいブラッシングです。正しい歯磨きに合わせてフロスもしっかり使っていくようにしましょう。

・定期検診に必ず行く
日々のメンテナンスをしっかり行っていてもどうしても自分では取り除けない汚れが出てきてしまいます。そこで、プラークや歯石を歯科専用器具を使って落としてもらいましょう。

・生活習慣をあらためる
インプラントと喫煙は相性が悪いのはもうご存知かと思います。そこで、インプラント治療を行った場合禁煙するようにしましょう。喫煙はインプラントの定着率を下げてしまいます。

また、食事はだらだら食べるのではなく、時間を決めて決まった時間に食べるようにして下さい。だらだら食べていると、その分プラーク形成の回数は増えていきます。そして、食事中の咀嚼回数も重要です。

咀嚼回数が多いと唾液の分泌量が増えると言われており、食べ物が口の中に残りにくくなります。よくダイエットなんかでも言われるように口の中に入れたら30回は咀嚼して飲みこむようにしましょう。

以上が、インプラント周囲炎を予防する方法です。
インプラント治療をしたからといって歯周病にならないなんてことはあり得ません。
インプラントを行った後も十分にメンテナンスを行うことで第二の歯を守りましょう。