昔、芸能人の高岡早紀さんと東幹久さんのCMで芸能人は歯が命というCMがすごく流行りましたよね。それまでの歯磨き粉は虫歯にならないようにするために使うものというイメージでしたが、それ以来今日まで歯を白くする歯磨き粉がどんどん市場に溢れ返っています。しかし、本当に歯磨き粉で歯を白くすることができるのでしょうか。もし、それが可能であれば歯医者のホワイトニングは必要ない気がします。
その真相を詳しく説明していきましょう。
目次
1. ホワイトニング効果と歯磨き粉の関係
一昔前までは、テレビや雑誌にでる芸能人やモデルさんだけが歯を白くするというイメージがありましたが、最近はどうでしょうか。
結構、一般の人でも歯の黄ばみやくすみが気になるという人も多いのではないでしょうか。とくにタバコを吸う人やお茶やコーヒーを普段飲んでいる人は、着色などによって歯の汚れが気になっていて、歯医者でホワイトニングをしているという人もいるのではないでしょうか。
しかし、ホワイトニングと言っても結構お金がかかってしまいますよね。そこで、価格が安くもっと気楽で手軽にホワイトニングができないだろうかということで生まれたのが自宅で簡単にできるホワイトニング効果のある歯磨き粉になります。
最近はドラッグストアに行くと、たくさんの種類のホワイトニング歯磨き粉が店頭に並んでいますよね。どれを選んだら良いか迷ってしまうほどです。
しかし、本当にホワイトニング歯磨き粉を使えば歯が白くなるのでしょうか。
結論から先に申し上げますと、自宅で簡単にできるホワイトニング歯磨き粉には歯が白くなる効果はほぼありません。なぜなら、実はドラッグストアに並んでいるようなホワイトニング歯磨き粉にはホワイトニング薬剤が含まれていないからです。
そもそも歯医者さんで使っているホワイトニング剤を使うには資格が必要になります。その資格を持った医師でないとホワイトニング剤を使うことができないので、一般的に売られているホワイトニング歯磨き粉にはホワイトニング剤を使うことができないのです。
「それじゃぁ、普通の歯磨き粉と何も変わらないじゃないか!」と思う人もいるかもしれませんが、ホワイトニング歯磨き粉には重質炭酸カルシウムやヒドロキシアパタイトなどが含まれていて使われている研磨剤に違いがあるようです。
これらのことをまとめると、家庭で手軽にできるホワイトニング歯磨き粉を使っても気になる着色を落としているだけに過ぎず、美白効果はほぼないことが分かっています。そして、「歯が白くなりたい」と一生懸命磨けば磨く程に歯を傷つけてしまい、色の付きやすい歯にしてしまっているだけなのです。では、着色を落とすことをホワイトニングにはどのような違いがあるのでしょうか。
2. 着色を落とすこととホワイトニングはどう違うのか?
まず、着色を落とすというのがどういうことなのかというと、歯についている汚れを落とすことになります。
毎日、きちんと歯磨きをしていても歯ってだんだん黄色くなっていきますよね。その原因としてよく挙げられるのがコーヒーやお茶です。コーヒーや緑茶にはポリフェノールが多く含まれていて、着色の正体はポリフェノールだと言われています。では、どのようにしてポリフェノールが着色するのかというと、歯には外側にエナメル質があると言われていますよね。
そのさらに上には、エナメル質の上には主にたんぱく質で構成された唾液成分からできているペリクルがあります。ぺリクルとは、エナメル質を保護する働きがあり、エナメル質の表面の傷を修復する働きがある一方、細菌が付きやすく、歯垢が溜まりやすいというデメリットもあります。そして、エナメル質の小さな傷を修復する働きは色素沈着を引き起こし、着色してしまうのです。この汚れを落とすことを着色を落とすと言います。
では、ホワイトニングはどうなのか?
ホワイトニングの場合、歯そのものを白くすることができます。ですので、着色を落として本来の自分の歯の白さを取り戻したいという場合は、着色を落とすだけで十分です。そうではなくて、芸能人のように歯が真っ白になりたい!という場合はホワイトニングを選択することになります。そのホワイトニングの方法ですが、歯医者に1回~数回、通院する必要があります。一般的には、歯の表面に薬剤を塗って、光を当てると薬剤が活性化し、歯が白くなります。これを何回か繰り返すことによって歯を白くすることができます。中には、光を当てないタイプの薬剤もあり、その効果や費用は様々です。
ホワイトニングの費用は、数千円程度で済むものから数万円という費用が掛かる場合もあり、歯の本数で金額設定がされているところや、上と下の歯とブロックで設定されている所もあるので、ホワイトニングをする時は確認しておきましょう。
以上、着色を落とすこととホワイトニングの違いについて説明してきました。
3. 歯を白くするにはホワイトニングが一番
上記のことを踏まえると、歯を白くするためにはホワイトニングをした方が良いということはお分かり頂けたと思います。そこで、ホワイトニングのメリットについてお話しておきたいと思います。
ホワイトニングのメリット
歯を白くすることができる
当たり前のことですが、ホワイトニング治療を行うと、歯が白くそしてキレイになります。着色を落とすだけだと、歯そのものを白くすることはできないので、白くはなりません。
しかし、ホワイトニングをすると、歯に付着した汚れや黄ばみ、くすみなどの着色を除去し、歯のエナメル質を新しく作り変えることができるので、本来の歯の白さを取り戻すことができます。
虫歯や歯周病になりにくくなる
ホワイトニング治療をするということは、まず歯の表面の汚れを取り除き、キレイにします。それから、エナメル質を新しく作り変えるわけですから、歯が強くなるのです。そうなると、歯垢や歯石が付きにくくなるので、虫歯や歯周病にかかりにくくなります。
コンプレックスの解消!
自分の歯に対してコンプレックスを持っている人って結構多いですよね。例えば歯並びが悪かったり、歯が黄色かったり、くすんでいたりすると、できるだけそれを隠そうと手で口を隠しながら笑ったり、それをカバーしようとなるべく歯を見せて笑わないようになっている人もいます。そんな時、歯をホワイトニングでキレイにしてしまえばどうでしょう。今まで歯が黄色いのが気になって笑顔を余り魅せられなかった人も堂々と口を大きく開けて笑うことができるようになります。
これって、とっても大事なことだと思いませんか。ホワイトニングをすれば、自分の歯に対するコンプレックスが少しでも解消します。
ホワイトニングの効果が出るまで
ホワイトニングにはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類があります。オフィスホワイトニングは歯医者でやってもらうホワイトニングのことですが、こちらはホワイトニングの効果が出るまでに最短1日と言われています。それに比べてホームホワイトニングの場合、効果が出るまでに必要な期間として最短でも1週間かかると言われています。この違いは使っているホワイトニング剤の濃度の違いです。歯科医院では高濃度の漂白剤を使えるので、たった1回で歯を白くすることができるのです。ただし、薬剤やライトの種類で効果に多少違いが出てくるので1日で真っ白にならない場合もあります。
そしてホームホワイトニングの場合は、歯医者で使う高濃度のホワイトニング剤を使うことができないので、即効性がありません。最短でも1週間と言われているので気長に使っていく必要があります。オフィスホワイトニングの場合、短時間で白くはなりますが、薬が深く浸透せず、色の後戻りが早いという特徴もあります。逆にホームホワイトニングの場合長期間保持できるというメリットもあるので覚えておきましょう。
4. まとめ
以上、ホワイトニングについてお話してきました。上記を読んでお分かり頂けたと思いますが、ホワイトニング歯磨き粉には歯を白くする効果があまり期待できないので、ホワイトニングをするなら素直に歯医者に行くのが一番良いでしょう。
気になる歯科医院をチェックしてみて下さいね。