「三種の神器」
皆さんは「三種の神器」という言葉を耳にしたことはありますか?この言葉は、神話の「三種の神器」になぞらえて生活の豊かさの象徴として、戦争後から言われるようになりました。
戦後期には、「冷蔵庫」「洗濯機」「白黒テレビ」が「三種の神器」として挙げられました。また、少し時代が進むと「カラーテレビ」「クーラー」「自動車」が「新三種の神器」として言われていました。
以上のように、「三種の神器」は人々の生活には欠かせないものとして君臨してきました。
やはり「三種の神器」があるのとないのでは生活水準に大きな隔たりがあったのです。
そして、実は歯科界にも治療に大きく影響する「三種の神器」が存在するのです。
歯科界の「三種の神器」
では、歯科界の「三種の神器」とはなんでしょうか?それは、
1. CT
2. 歯科用マイクロスコープ
3. CAD-CAM
の3つです。
聞いたことがある人もいると思いますが、今後の歯科界の治療に大きく関わっていく機械になります。
CT
CTは、診断に置いてとても重要な役割を担います。ほとんどの人は通常のレントゲンで十分と思うでしょうが、私はCTは今後必須になってくると思います。
では、なぜ通常のレントゲンでは不十分なのか?その答えは二次元と三次元の違いです。
通常のレントゲンでは二次元でしか物は写りません。高さや幅はある程度分かりますが、顎や歯は三次元です。
そこには奥行きが存在します。レントゲン上での影の重なりとかもCTでははっきりと写るのです。
親知らずの抜歯やインプラント治療など、重大な医療事故につながりやすい治療には必須です。
歯科用マイクロスコープ
歯科用マイクロスコープがあれば、格段に診断のクォリティーが上がります。では、マイクロスコープ特徴はなんでしょうか?
歯科用マイクロスコープの利点は「見える事」です。
ですが、この「見える」というのがポイントで、逆に言えば見えてしまうのです。
高倍率の拡大下での診療を行うことで、通常の裸眼やルーペなどでは見落としていたものや見えなかったものが見えてしまいます。
見えなかったら、術者も認識できませんので、それ以上何もできません。見えてないんですから。
しかし一度見えてしまったものに対しては、我々は妥協することができません。
つまり見えなかったものが見えるようになることで妥協を許さない治療がおこなわれることで患者さんのメリットにもつながりますし、我々もそのおかげでスキルアップ可能です。
特にマイクロスコープは歯内治療や歯周治療に大きな効果を発揮します。
CAD-CAM
現在、歯科界ではメタルフリーが注目されています。
メタルフリーとは、口腔内に金属を使わないようにするということです。
口腔内に金属を使わないようにすることで、見た目が良くなるだけでなく、金属アレルギーのリスクの低下や金属イオンの流出を防ぐ事が出来ます。
CAD-CAMは、メタルフリー化を進める材料のセラミックを素早く作れる装置です。
そのスピードは即日に被せ物を作ることが可能で、早いものでは作製時間15分程のものがあるようです。
これがあれば、今まで技工士さんに頼まなければいけなかった被せ物が歯科医院のみでその日の内に作れるようになるのです。
まとめ
以上が歯科界の「三種の神器」になります。
先程もお伝えしたように、これらがあるのとないのでは診療に大きな差が出てきます。
そして、大切なのは今のうちからそれらの装置に触れる機会を作るということです。
今後、歯科医院にそれらの装置が置いてあるか注目してみて下さい。
また、これからどこに行こうか悩んでいる人、「三種の神器」があるかどうかも判断基準の一つになるのではないでしょうか。