インプラントで医療費控除を受けるための7つのポイント!税理士さん解説!

インプラントで医療費控除を受けるための7つのポイント!税理士さん解説!

予想外の怪我や病気で医療費が高額になってしまった場合、一定額が一部を税金から控除される「医療費控除」。

高額な医療費の一部が返還されるとても嬉しい制度ですが、上手に活用するには医療費控除申請の細かなルールを知る必要があります。

医療費控除の申請方法適用の範囲実際に戻ってくる金額の計算方法など、医療費控除に詳しい税理士の先生に伺いながら医療費控除申請のポイントをわかりやすく解説します。

払ったお金が返ってくる!「医療費控除」ってなに?

医療費控除とは、一年間にかかった医療費の一部を所得からから控除することです。

医療費の負担軽減を目的とした制度で、確定申告すれば還付金として受け取ることができます。

医療費控除の基本ルール

  1. 1月1日〜12月31日までにかかった家族全員の医療費の合計額が対象
  2. 医療費控除の対象となる医療費を支払っていること
  3. 医療費控除の対象となる医療費のみ控除される
  4. 医療費控除の金額は10万円〜最高200万円
  5. 給与所得者(会社員)も確定申告が必要

医療費控除を受けるには、まずこれらの基本的なルールに当てはまっているかが重要です。

それでは詳しく解説していきましょう。

医療費控除の対象となる期間

医療費控除を受けられるのは、1月1日〜12月31日の期間。

同居の家族の医療費も合算して申請することができます。

医療費控除に含まれるもの・含まれないもの

医療費控除の対象となる医療費は、「予防」もしくは「治療」目的がルール。

病気や怪我での診察や薬代は含まれますが、定期検診や美容整形など病気や怪我による診察ではない場合は対象外となります。

ただし対象外のものでも、医師が治療を必要とした場合は医療費控除が認められる場合もあります。

医療費控除の対象となる医療費

  • 医師又は歯科医師に支払った診療日や治療費
  • 治療又は療養に必要な医薬品の購入費
  • 病院、診療所、介護施設、助産所へ支払った入院費や入所費
  • あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師に支払った施術費
  • 保健師や看護師など療養上のサービスの利用費
  • 助産師による分べんの介助費用
  • 介護福祉士等による喀痰吸引及び経管栄養の費用
  • 介護保険制度によって提供された施設・居宅サービスの自己負担額

※参考:No.1122 医療費控除の対象となる医療費 – 国税庁

こんなものも医療費控除に含まれます

医療機関への交通費

電車やバスなど、通院などで公共交通機関を利用した際の交通費、電車やバスなどがない地域でのタクシーの利用料は医療費控除の対象となります。(マイカーでのガソリン代は対象外)

薬局などでの薬代

病院での投薬や処方箋に限らず、薬局などで購入した薬も対象となります。病気や怪我の治療を目的とした場合に限るため、栄養ドリンクなどの健康目的のものは対象外です。

治療のために必要と判断された施術費や商品代金など

治療目的で医師が必要と判断した際の歯列矯正やマッサージ、はりやお灸、眼鏡やコンタクトレンズも対象となります。

こんなものは医療費控除の対象外です

予防注射や定期健診、人間ドッグなどの費用、ファッションで使用するメガネ・コンタクトレンズ代、かつらの購入費、会社や保険会社に提出するための診断書代、医師の指示によらない入院代や差額ベッド代や入院時のパジャマなど、治療や予防に関係するもの以外は適用されません。

サラリーマンも税務署に申告を!確定申告をして医療費控除を受けよう

医療費控除を申請して還付金を受け取るには、確定申告をする必要があります
自営業の人は確定申告を行いますが、ここで注意したいのがサラリーマンなどの給与所得者の場合。

給与所得者は勤務する会社にて年末調整を行いますが、医療費控除は年末調整で行われません
そのため、医療費控除を受けるには自分で税務署に行って確定申告を行う必要があるのです。

医療費を支払ったことがわかる証明が必要

支払い済みの医療費の一部が返還される医療費控除。確定申告の際には、病院で医療費を支払った際の領収書や明細書が必ず必要になります.

交通費も基本的には領収書が必要ですが、切符やICカードなど領収書がない場合は内訳明細やメモを作成します。
ICカードに料金をチャージした際の領収書は証明にはならないので、必ず明細を作成して保管をしましょう。

一つの世帯で最も所得の多い人が、一括で申請すればお得に!

医療費控除の申請は、申請する本人と生計を共にする家族全員の医療費が対象です。
必ずしも同居の必要はないので、住居が別でも生活費を負担している祖父母や、一人暮らしをしている子供、共働きで扶養控除から外れている配偶者の分も合算が可能です。保険証が別でもなんら問題はありません。

所得がもっとも多い人が申請すると還付金が多くなる場合も!必ずしも世帯主が申請する必要はないんです。

医療費控除には申告期限がある!過去5年間さかのぼって申請も可能

医療費控除の申告期間は、確定申告と同じく、翌年の2月16日〜3月15日です。

なお、昨年度(2015年1月1日〜12月31日)は、2016年3月16日までで、本年は2017年3月15日が期限となるなど、その年によって期日に変動があるので注意しましょう。

仮に申告し忘れても、過去5年間はさかのぼって申告することができます。もし過去医療費がかさんだ年があった場合は、5年以内なら還付金が受け取れる場合もあります!

医療費控除の対象となる金額は?実際に受け取れる還付金の計算方法と高額医療保障制度

医療費控除は「医療費が10万円を超えた場合」などと言われることがありますが、実際は所得額によって金額に違いがあります

所得金額が200万円以上の人の場合は1年間の医療費が10万円を超えると医療費控除が適用されますが、所得金額が200万円未満の人は所得金額の5%の額を越えれば医療費控除の対象となるなど例外も。どちらも上限は200万円までです。

所得金額が200万円以上の人と200万円以下の人で、医療費控除の計算方法が異なります。そのため、ボーダーラインとなる所得金額は“200万円”と言えますね。

以下の計算式で出た医療費控除額に所得税率をかけた金額が、実際の還付金額です。

所得金額が200万円以上の場合

医療費が10万円を超えた場合、医療費控除の対象となります。
たとえば、年間の医療費が10万円以上200万円以内であれば医療費控除を申告することができます。
一年間に支払った医療費の合計 – 保険金などで補填される金額 – 10万円 = 医療費控除額

所得金額が200万円未満の場合

医療費が所得金額の5%を超えた場合、医療費控除の対象となります。

例えば、所得金額が150万円だった場合、75,000円以上200万円以内であれば医療費控除を申告することができます。

一年間に支払った医療費の合計 – 保険金などで補填される金額 – 総所得の5% = 医療費控除額

ズバリここが違う!高額医療保障制度と医療費控除の違い

医療費控除の他に、高額医療保障制度というものがあるのをご存知でしょうか。

高額医療保障制度は、一月のうちに負担した医療費が一定額を超えた場合に、費用の払い戻しを受けられる制度です。つまり、「医療費がどれだけかかっても一定以上は払わなくていいよ!」という制度なのです。

医療費控除と混同されやすいのですが、高額療養費はひと月に払った医療費に関する健康保険上の制度です。一方、医療費控除は税金の負担を減らすための税法上の制度です。

医療費控除を受ける際は、高額医療保障制度によって支払わずに済んだ金額(保険金などで補填される金額)を除いた金額が10万円(もしくは所得額の5%)を超えた場合に適用されるので、申請の際には間違えないように注意が必要です。

高額医療保障制度を使用すれば医療費自体の支払いが減るので、この制度を優先して利用し、なおかつ医療費が高額になった場合は医療費控除を受けましょう。

よくわかる!申請書の書き方・申請に必要なもの

医療費控除の申請に必要なもの

医療費控除を受ける(確定申告を行う)際には、以下のものが必要となります。

給与所得者の場合(サラリーマンなど)

  1. 還付申告をする年の給与所得の源泉徴収票
  2. 還付申告をする年の医療費のレシートや領収書、交通費の明細
  3. 保険金で補填された金額がある場合はその明細など
  4. 還付金の口座番号(申告者本人の名義)
  5. 印鑑
  6. 確定申告書
  7. 医療費明細書

自営業など給与所得者以外の場合は、会社から発行される源泉徴収票がないので、(1)以外が必要になります。

しかし、最も重要なのが(7)の医療費明細書です。

「家族の誰が、いつ、どこで、どんな目的で医療費を支払ったか」という詳細を記したものが「医療費明細書」です。

決まった形式はないため、必要な情報が記されていれば自身で作成しても構いませんが、国税庁のHPに医療費明細書の雛形があるのでダウンロードして使用すると便利です。

※国税庁のホームページ医療費の明細書

申請書の見本

※画像を記載

医療費明細書に記入した金額を、確定申告書Bの「医療費控除」の欄に記載し、必要書類と一緒に提出します.

インプラントは医療費控除の対象!歯科治療で控除が認められるものって?

虫歯や歯周病治療は医療費控除の対象ですが、美容を目的とした歯列矯正や歯石除去などの自由診療は医療費控除として認められません。ただし、子供の歯列矯正など「健康や発育を阻害する恐れがある」と医師が判断したものは認められます。

医療費控除として認められるもの

  • インプラントの費用
  • 金やポーセレンなどを使用した治療費(金歯、金冠、メタルボンド冠、セラミックスクラウンなど)
  • 虫歯や歯周病、抜歯の治療費
  • 入れ歯の費用
  • 健康や発育に影響を及ぼす恐れのある場合の歯列矯正
  • 歯科ローンにより支払った治療費

インプラントは医療費控除の対象になる!

自費診療で費用が高額になりがちなインプラントも、実は医療費控除の対象なんです!

子供の歯列矯正などと同じく、歯並びやかみ合わせを矯正するために医師が必要と認めた場合には、医療費控除の対象となります。

※参考: No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例 – 国税庁

医療費控除まとめ

  • 必ず確定申告を行う!
  • 高額医療費制度を優先して使う。
  • 医療費が10万円を超えそうな場合、積極的に治せそうな箇所は治療を受けておく。
  • 家族全員の医療費は合算して申請する。
  • 領収書は必ず保管。必要に応じて内訳明細を作成する。

高額になりがちなインプラントも、医療費控除の対象になるので安心して受けられますよね。医療費控除を賢く利用して、健康で美しい歯を維持してくださいね。