インプラントを痛くなく行なう方法ご存知ですか?

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インプラントを行なう際に、痛いのですか?と良く患者様から聞かれることがあります。
患者様にとって「手術」というキーワード=「痛い』というように頭の中で成立っていますので、まずはその公式を崩すところから、説明していきたいと思います。

1.静脈内鎮静法(IV)ご存知ですか?

手術をしなきゃ行けないと聞いて、誰しもが痛いのかな?腫れるのか?と心配になると思います。
まずは、眠っている間に手術を行なう静脈内鎮静法に関して説明します。

1−1.静脈内鎮静法(IV)とは?

静脈内鎮静法(IV)とは、精神的緊張をほぐすために、鎮静約と鎮痛薬を組み合わせて静脈内投与する方法になります。全身麻酔と勘違いされる患者さんがいらっしぃますが、全身麻酔ではありません。手術中は、血圧・脈・酸素濃度を麻酔の専門医が管理してくれますので安心感が違います。

1−2.静脈内鎮静法(IV)の安全性は?

全身麻酔と違い、半分意識がある状態で、呼びかけにも応えることができますので、安全に手術を受けて頂くことができます。

血圧や呼吸や酸素濃度を麻酔の専門医のドクターが術中管理しながら行ないますので、全身疾患がある上に、薬を飲んでいるような方でさえも安心感があります。

緊急時にもすぐに対応できる薬剤も用意されています。
何よりも静脈が既に確保された状態ですので、薬剤をすぐに投与できます。

1−3.静脈内鎮静法(IV)は、どのような状態になりますか?

半分眠っている状態になります。
ドクターからの質問にかろうじて応えることができる感じです。
術中のことは、ほとんどの患者さんは覚えていない方がほとんどです。

半分眠っている状態が続きますので、痛みや恐怖心もほとんど感じることがありません。

感覚としては、薬を投与して5分くらいで、眠くなり半分寝てしまう人がほとんどです。

1−4.静脈内鎮静法(IV)の流れ

  1. 問診(現病歴、既往歴、血圧、糖尿病、現在服用している薬)に関してお尋ねします。その他気になることがありましたら、何でもお伝えください。
  2. 手術当日4時間前(飲食を停止します。)
  3. 医院へ来院(車や自転車での通院は、お止めください。帰りに乗って帰ることができません。)
  4. 手術(お口の中をきれいにブラッシングを行ない、トイレと身支度を整えて、手術室へ)
  5. 術後(意識は戻っても、フラフラするので、1〜2時間くらいは、眠って休んでもらいます。)
  6. 術後注意事項の説明(術後、運転は避けて、必ず安静にすること)上記の流れで、行ないます。

1−5.静脈内鎮静法(IV)注意事項

  1. 服装:ラフな格好で締め付けるYシャツなどは、避けて、腕に血圧計を巻きますので、薄手のものか巻き上げることが可能な服を着用してください。
  2. 化粧:手術を行なう時に鼻から下は、すべて化粧を落としてもらいますので、口紅やファンデーションは、しないようにお願いします。
  3. 常用薬:問診時に伝えて問題ないと言われた薬に関しては、普段通りに服用してください。
  4. 帰りの運転はダメ:薬が体の中に残っていると、急に眠くなり、運転中でも寝てしまうことがありますので、要注意です。
  5. 体調:前日に確認の電話がありますが、体調の悪いときは、無理せずお伝えください。

1−6.静脈内鎮静法(IV)は、病気があってもできますか?

高血圧、心疾患、糖尿病、腎疾患、肝疾患、術前の問診とともに麻酔医が服用している薬をチェックします。
医科の先生とコンタクトをとりましてから手術可能かどうかの判断をします。
病気の程度により静脈内鎮静法ができない場合もありますので、ご理解の程よろしくお願いします。

2.お口の中をきれいに保つ

お口の中の細菌が多ければ多い程、炎症性の反応が強くなります。
これは傷口の炎症だけではなく、細菌に対する炎症も抑える必要がありますので余計に労力が必要になります。

お口中の歯ブラシを徹底してもらい手術を迎えることができると、痛みや腫れが少ないということになります。

3.インプラント手術中の痛み

通常、インプラント手術を行なうときは、浸潤麻酔という方法でおこないます。
この方法は、麻酔液を骨や粘膜や歯肉に浸潤させてから行ないますので、痛みを感じることは少ないです。
しかし、時間と共に麻酔液が血管を通して流れますので、麻酔を途中で足す必要があります。

以前に親知らずを抜歯した経験のある方ですと、それに比べてインプラントの手術の痛みレベルは低いです。

4.術後に冷やさない

以前は手術を行ない腫れてきたのなら、冷たいタオルや氷で患部を冷やしていました。
しかし、これは大きな間違いだということがわかります。

傷口を冷やすことにより、血流が悪くなります。
そのため、治りが悪くなってしまいます。
現在は、腫れても冷やさずにそのまま放置しておくことが、通常の処置です。
昔と同じように冷やしてしまうと治りが悪く、痛みにつながることがあります。

5.ガイド手術

現在は、撮影したCTのデータをコンピューター上で、どの角度で深さで方向でを全て決定することができます。
コンピューター上で設計したインプラント埋入方向を、実際にお口の中で同じ方向に埋入することができます。
この方法をガイド手術(サージェリー)と呼んでいます。

以前、インプラントで患者さんが亡くなるという悲しい出来事がありましたが、現在このガイド手術(サージェリー)を行なうことで、間違った方向にインプラントを埋入することがなくなりました。

コンピューターを用いて設計したインプラントを正確に埋入することができる他に、歯肉を切除する範囲が少なくなりましたので、腫れや痛みも少なくなりました。

6.骨造成をすると腫れる?

インプラントを打つための骨が十分にない時は、骨造成を行い、骨を増やしてインプラントを埋入します。
骨造成を行なう際は歯肉を骨膜まで切開し大きく開いて、足りない骨の部分に人工的な骨を足したり、自家骨を用いたりします。

骨造成を行なった場合は、ほとんどのケースで腫れたり痛みを伴いますが、個人差はありますが、術後約1週間でもとの状態に戻ってきますので、ご安心してください。

逆に骨造成を行い、腫れないときは炎症性の反応がおこっておらず、骨造成が上手くいっていないことを疑わなくてはなりません。

7.腫れないようにステロイドって?

術後や術中にステロイドを投与することがあります。
ステロイドは、過剰な免疫応答をなくし、強い抗炎症作用があります。
抗炎症作用があるので、腫れにくい状態になりますが、治りにくいという現象も起きます。
ステロイドを投与することにより、感染の危険性はあがります。

できればステロイドに頼る必要なく、手術後を乗り切りたいところです。

以前は、腫れない手術=上手いという公式がありましたが、現在はそうでもないことを理解してください。

まとめ

以前と違い、『腫れない手術=上手い』という公式は当てはまらなくなりましたが、それでも腫れない・痛くないが良いに決まっています。
少しでも腫れないようにするならば、お口の中を清潔に保ちましょう。

術後は処方された通りに薬を内服して、途中で痛みがないから、腫れがないから飲まないということがないようにしましょう。

インプラント手術は、サージェリーガイドを使う事により、安心・安全に行なえるようになり、痛みや腫れも少なくおこなえますので、是非担当医にご相談されることをお薦めいたします。