虫歯

実は虫歯ってある病気と似ている?早期発見・早期治療のススメ

早期治療・早期発見のススメ

1.虫歯って歯が痛くなるの?

虫歯は歯が痛くなる?皆さん、虫歯って歯が痛いイメージがありませんか?
歯が黒くなり、穴が空いてキャラクターが泣いているのを漫画やイラストで見かけた事があると思います。

ですが、そうなってから治療するのではかなり遅いのです!
では、なぜ遅いのでしょうか?とある病気と比較しながら見ていきましょう。

 

2.実は虫歯って○○と似ている?

虫歯はガンと似ているこれは私が最近思ったのですが…実は、虫歯って癌と似ているのではないでしょうか?

もちろん、発生機序からして全くの別物であることは間違いありません。
虫歯は細菌感染による歯の脱灰が原因であり、癌は異常な細胞(がん細胞)の増殖によるものです。

ですが、似ている部分も幾つかあるのです!

 

2-1.虫歯と癌が似ている所①

虫歯まず虫歯と癌が似ている所の1つめですが、癌は進行具合によって幾つかのステージに分類されているのはみなさんご存じだと思います。
ステージ0~4に分かれていて、数字が大きくなるほど進行しているといった感じですね。

実は‥虫歯もステージによって分類されているのです。しかもステージ0~4と癌と同じなのです。

 

虫歯のステージ

虫歯の進行具合虫歯のステージを簡単に説明しますと、

  • C0:歯の表面のみ脱灰している状態
  • C1:エナメル質内に虫歯が存在する状態
  • C2:象牙質まで虫歯が進行した状態
  • C3:神経にまで虫歯が進行した状態
  • C4:歯がボロボロになり、根っこしか残っていない状態

となります。

 

2-2.虫歯と癌が似ている所②

初期症状が無い虫歯も癌も、初期症状が無い場合が多いです。
症状が現れる頃には癌が進行していて治療が大変になるケースも多いようです。

虫歯も同じです。
最初に歯が痛くて泣いている漫画・イラストの例を出しましたが、その状態だとステージ3の虫歯だと推測できます。
とても進行してしまっている虫歯なのです。

 

2-3.虫歯と癌が似ている所・3

治療の回数癌は、ステージが進めば進むほど治療が困難になり予後(生存確率)が悪くなります。
虫歯も癌と同じく、ステージが進めば進むほど治療が困難になります。
特に虫歯が神経まで達していたステージ3以降は大変です!
虫歯が神経に達していないステージ2までなら大体1~2回で終わる治療が10回近くかかる場合もあります。

更に神経の治療は治療後のトラブルが起こりやすく、神経の治療をしなくて済んだ歯に比べて歯の平均寿命はかなり短くなります。

 

2-4.虫歯と癌が似ている所④

自然治癒はしない虫歯と癌が似ている所の4つめは、どちらも自然治癒は期待できないという点です。
放っておくと病状が進行し、悪化していく場合が殆どです。

「歯が痛かったけど我慢して数日たったら、痛くなくなったから治った!」なんて話をよく聞きますが、それは大きな間違いです。
虫歯がさらに進行して神経が死んでしまったのです。

 

2-5.虫歯と癌が似ている所⑤

虫歯は移る虫歯と癌が似ている所の5つ目は、どちらも転移するという点です。

癌が血液やリンパ液で転移するのは有名ですね。
そう、虫歯も転移するのです。
歯と歯の間に出来た虫歯は隣の歯に移ってしまうのです。

 

2-6.虫歯と癌が似ている所⑥

虫歯と癌の双方に有効な対策は、早期発見と早期治療です。
病状が小さければ小さい程少ない回数で治療が終わり、その後の状態も良いのです。

しかし、どちらも自覚症状が無い内に進んでしまいます。
ではどうすれば早期発見・早期治療が出来るのでしょうか?

 

3.早期発見と早期治療

早期発見と早期治療早期発見・早期治療をする為には、定期的に検診を受けることをお勧めします。
特に自覚症状が無く検診に行っていない人は、自分の状態を知る為にも検診は受けた方が良いです。
また、自覚症状がある人はこれ以上症状が進んで大変にならない内に早期治療で最小限に抑えることが大切になります。

 

4.虫歯と癌の決定的な違い

歯磨きこれまで虫歯と癌の似ている所を挙げてきましたが、ここで虫歯と癌の決定的な違いをお伝えしましょう!
それは「予防法」が確立されていることです!

癌についてはまだ未知の部分が多く、禁煙や食事療法等、癌のリスクを下げることは出来ても確実な予防法はありません。
しかし、虫歯には「歯磨き」という決定的な予防法があります!
要は『自分自身が気を付けて正しい歯磨き方法を実践していれば虫歯になるリスクは確実に下げることが出来る』というわけです。

 

5.正しい歯磨き方法は?

正しい歯磨き方法正しい歯磨き方法って、実は殆どの人が知らないんです。
学校や塾・会社では教えてくれませんし、なにより一人一人の口の中は違いますので歯磨き方法もその人に合わせたものでなければなりません。

なので、歯のプロである歯医者さんで教えてもらいましょう!
検診の時に教えてもらえば一石二鳥ですね。

 

実は虫歯ってある病気と似ている? 早期発見・早期治療のススメのまとめ

早期発見・早期治療のススメいかがだったでしょうか?
良く知られる虫歯のイメージはかなり進んだ状態であること、虫歯は自覚症状が無い内に早期発見・早期治療することが大切であることが少しでも伝わったでしょうか?

今回は、虫歯と癌を比較して書かせていただきました。
これは、癌の恐ろしさや早期発見・早期治療は良く知られているのに比べ虫歯の早期発見・早期治療の大切さがあまり知られていないと思った為です。

そして、日本人は検診に行く人の割合が歯の検診もがん検診も欧米よりかなり少ないそうです。
日本全体が予防意識を高めていく事が大切ですね。

ABOUT ME
田中 健久
医療法人社団歯科タナカ 理事長・歯科医師 ネガティブな歯科医院のイメージを”おもてなしの心”で明るく、 元気に変えていく!